私が本格的に将棋を始めたのは、高校生の時です。
それまでは駒の動かし方が分かる程度で、
戦法なんて何も知らない超初心者でした。

初心者の時はまずひとつの戦法を得意にするぐらいまで、
しっかりと学んだほうが良いと教えていただきました。

今回は私が選んだ戦法と理由を書いてみます。

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最初に覚えた戦法は四間飛車でした。

飛車を横に動かすという発想がなかった私にとって
振り飛車という戦法は画期的でカッコイイ!と思ったわけです。

当時は藤井システム全盛期でプロで四間飛車が大流行していたので、
自然に振り飛車の中でも四間飛車を選びました。

そして四間飛車をネットで少し調べたり、我流で試したりしていましたが、
やはりなかなか勝てなかったので本を買いました。

最初に読んで勉強した本が鈴木八段著書の
明快 四間飛車戦法―急戦・持久戦もらくらくさばける」です。


斜め棒銀・棒銀・玉頭位取・左美濃・居飛車穴熊と
基本的な戦型を抑えています。

鈴木八段の著書らしく、振り飛車側が有利
もしくは指しやすいといった変化ばかりで、
悪く捉えられてしまう場合もありますが、
初心者にとって狙いが分かりやすくて
とても良かったです。

振り飛車は駒の損得よりも、捌きがとても大切です。

「捌きの感覚」を学ぶこともできました。



玉頭位取りは最近ではめったにお目にかからない戦法ではありますが、
駒組みのときに他の戦法でも通ずる考え方や、手筋もあるので勉強になります。

ただ、45歩早仕掛けについて触れられてないのは難点ですね。
(変化も多いので収まりきらないというのも理由としてありそうですが。)


私がこの本の中で一番強く印象に残っている手順をご紹介します。

図は先手が5筋交換を目指して、飛車を5筋に移動したのに対して
後手も飛車を5筋に備えた局面です。


明快四間飛車_1

上図から
▲5五歩、△同歩、▲同飛、△4五歩
と進んだ局面です。


明快四間飛車_2

次の一手は分かりますか?



考えてからスクロールしてくださいね。


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考えていただけました?


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正解は


▲5三飛車成です!


以下、△同飛車、▲4五桂と大駒の両取をかけて綺麗に捌けます。
また、△5二飛には▲5三歩を利かしてから、角を取って若干振り飛車持ちです。

居飛車側は△7九飛や△6九飛と打ち込みたいですが、
いずれも▲7八銀打ち捕獲されてしまうのでスキがありません。

但し、やはり穴熊なので実戦的には良い勝負だと思います。

当時初心者だった私は、角はよく切ってましたが、
飛車を切ることは出来なかったのでとても印象に残ってます。