昨日(2015/2/3)のC級1組大石六段対菅井五段の
昇級争いをしている二人の対局で菅井五段が
ゴキゲン中飛車を採用しました。

大石六段は丸山ワクチンで対抗しましたが、
菅井五段が工夫した指し回しで最後は完勝
でした。

参考になると思うのでご紹介します。

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先手が大石六段、後手が菅井五段です。

※便宜上盤面反転してます
対丸山ワクチン_1

初手から
▲2六歩、△3四歩、▲7六歩、△5四歩
▲2五歩、△5二飛
と進みゴキゲン中飛車になりました。

以下、
▲2二角成、△同 銀、▲9六歩、△9四歩、
▲7八銀と進み下図へ。


対丸山ワクチン_2

先手の角交換から端歩の交換を入れてから、
▲7八銀とするのが丸山ワクチンと呼ばれる指し方です。

今でこそ▲9六歩が当たり前になっていますが、
当初は玉側の端歩交換なしで▲7八銀としていました。

しかし、佐藤九段が▲7八銀の前に▲9六歩という新手を
披露
し、優秀さが認められました。

今では丸山ワクチンといえば玉側の端歩交換を
先に入れるのが常識になっていますね。

余談でした笑

以下、
△6二玉、▲6八玉、△7二玉、▲6六歩
と進み下図へ。


対丸山ワクチン_3

先手の居飛車側が注意することとして、
後手からの5筋の歩交換を防ぐことにあります。

何気ないようで▲6六歩も大切なところで、
△5五歩には▲6七銀を用意しています。

後手の△7二玉により先手から▲6五角の筋が消えて
しまった時は、後手からの5筋歩交換を防げるように
注意してください。

そして次の譜で菅井五段の工夫が出ます。

以下、
△3三銀、▲7九玉、△4四角
と進み下図へ。


対丸山ワクチン_4

この局面での△4四角は初めて見ました。

この手の狙いは6六の歩を狙っていますが、
真の狙いはこの後わかります。

以下、
▲7七銀、△2二飛、▲8八玉、△2四歩
と進み下図へ。


対丸山ワクチン_5

向かい飛車に振り直してから2筋を逆襲するのが
丸山ワクチン対策のひとつです。

この形で載ってるかは知りませんが、書籍でも
丸山ワクチン対策として向かい飛車にするのが
載っているようですね。

以下、
▲同 歩、△同 銀、▲4六歩、△2六歩
▲4五歩、△5三角、▲6五歩、△3三銀
と進み下図へ。


対丸山ワクチン_6

△2六歩とできるのが△4四角の効果ですね。
形勢は互角ですが、後手を持ちたい方が
多いのではないでしょうか?

以下は
▲3八銀、△8二玉、▲7八金、△7二銀
▲5八金、△5二金左、▲5六歩、△4二銀
▲3六歩、△3三桂
と進み下図へ。


対丸山ワクチン_7

こう進んでみては先手に苦労が多そうな印象を
受けます。

私自身も対丸山ワクチンにはこの対策で今後
戦ってみようと思います^^

棋譜を載せておきますので、
興味ある方は並べてみてください。

中終盤の応酬は勉強になるところが
多いと思いますよ^^