2015/2/13日に行われたC級2組順位戦9回戦の
門倉四段対宮本四段の対局で相三間の激しい
殴り合いの将棋になりました。
個人的に興味深い変化だったのでご紹介します。
門倉四段対宮本四段の対局で相三間の激しい
殴り合いの将棋になりました。
個人的に興味深い変化だったのでご紹介します。
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【図1】
初手▲7八飛でいきなり三間飛車を明示しました。
初めて見たときは驚きましたよね?笑
以下、
△3四歩、▲4八玉、△3二飛、▲5八金左、
△6二玉、▲7六歩、△5二金左、▲7五歩、
△3五歩、▲7六飛、△7二玉
と進み下図へ。
【図2】
▲7六飛は飛車先の歩交換を防いだ手です。
▲3八玉とすると、△3六歩と歩交換されたときに
王手になってしまうので、先に飛車浮くのが定跡です。
(ただ、▲7六飛に代えて▲3八玉もありそうです。)
△7二玉では普通は△8二銀や△3四飛です。
相三間で後手は先手と同じような指し手を
して駒組みが続くことも多いです。
以下、
▲7四歩、△同 歩、▲同 飛、
△7三歩、▲7六飛
と進み下図へ
【図3】
後手の△7二玉を見て先手は歩交換をしました。
1手で▲7六飛とできたところなので損してるような
気もしてしまうのですが・・・。難しいです。
実戦はここから激しくなります。
以下、
△3六歩、▲同 歩、△8八角成 、▲同 銀
△5五角
と進み下図へ。
【図4】
部分的には他の局面でもあった筋です。
手順中△3六歩に対して▲同 歩ではなく、
▲2八銀も考えてみたくなるところかもしれません。
参考図1へ。
【参考図1】
以下、
△3七歩成、▲同銀、△3六歩
と進み参考図2へ。
【参考図2】
△3六歩に対して、▲同銀は△5四角で後手優勢です。
△3六歩に対して、▲同飛は以下、
△同飛、▲同銀、△2八角で互角です。
△2八角に代えて△5五角だと▲3五飛で
これも互角で激しい戦いになります。
【図5】
図4から
▲7七角、△1九角成、▲1一角成、△2九馬
▲2一馬、△1九馬
と進んだ局面です。
ここで実戦は▲3八銀としましたが、
▲3五香が気になりましたので調べてみました。
参考図3へ。
【参考図3】
実戦の▲3八銀ではなく、▲3五香の局面です。
以下、
△3三香、▲同香成、△同飛、▲3五香
△3四香、▲同香、△同飛、▲3五香
△7四飛
と進み参考図4へ。
【参考図4】
ここでは▲7五歩と▲同飛車が考えられます。
まず▲7五歩は飛車交換を避けて、なるべく
激しくならないようにして銀を取って駒得を主張
しようとする指し方です。
以下、
△1四飛、▲3一馬、△1七飛成、▲3二香成
△3七桂
と進み参考図5へ。
【参考図5】
要の金に狙いをつける△3七桂
がなかなか厳しいようです。
参考手順ですが、
△3七桂以下、
▲5九金寄、△2九桂成、▲3八銀、△2八成桂、
▲4九銀、△3九成桂、▲同玉、△2八飛、
▲3八銀打、△3七香
と進み参考図6へ。
【参考図6】
△3七香は詰めろです。
こうなってしまっては後手大優勢です。
【参考図7】
参考図4の局面から
▲同飛、△同歩、▲3一馬、△3七桂
と進んだ局面です。
以下、
▲5九金寄、△2九桂成、▲3八銀、△2八成桂
▲4九銀、△2七成桂
と進み参考図8へ。
【参考図8】
この局面は後手優勢です。
▲5八金寄は△1八飛が厳しすぎます。
(▲3八合駒に△3七歩が痛打)
▲5六歩には△3八歩から攻めが続きます。
【図6】
実戦の▲3八銀とした局面に戻ります。
以下、
△2五桂、▲2九桂、△3四飛、▲7七桂、
△6二金上
と進み下図へ。
【図7】
先手の▲7七桂は力を溜めた手です。
後手の6二金上は上部を厚くしており
大きな手ですね。
ここからまた激しくなります。
以下、
▲7四歩、△同 飛、▲7五香、△3七歩
▲7四香、△3八歩成 ▲同 金、△7四歩
と進み結果図へ。
【結果図】
△3七歩に対して▲同桂とするのは
桂交換後に△6四桂があります。
そのため、実戦は△3七歩に対して
飛車を取りましたが、結果図となっては
後手優勢のようです。
そのあとも後手が攻めて押し切りました。
今回調べてわかったことは、参考手順で
現れた△3七桂が厳しいということと、
先手も▲7六飛に代えて▲3八玉もある
のではないか?というのが私の感想です^^
■棋譜
【図1】
初手▲7八飛でいきなり三間飛車を明示しました。
初めて見たときは驚きましたよね?笑
以下、
△3四歩、▲4八玉、△3二飛、▲5八金左、
△6二玉、▲7六歩、△5二金左、▲7五歩、
△3五歩、▲7六飛、△7二玉
と進み下図へ。
【図2】
▲7六飛は飛車先の歩交換を防いだ手です。
▲3八玉とすると、△3六歩と歩交換されたときに
王手になってしまうので、先に飛車浮くのが定跡です。
(ただ、▲7六飛に代えて▲3八玉もありそうです。)
△7二玉では普通は△8二銀や△3四飛です。
相三間で後手は先手と同じような指し手を
して駒組みが続くことも多いです。
以下、
▲7四歩、△同 歩、▲同 飛、
△7三歩、▲7六飛
と進み下図へ
【図3】
後手の△7二玉を見て先手は歩交換をしました。
1手で▲7六飛とできたところなので損してるような
気もしてしまうのですが・・・。難しいです。
実戦はここから激しくなります。
以下、
△3六歩、▲同 歩、△8八角成 、▲同 銀
△5五角
と進み下図へ。
【図4】
部分的には他の局面でもあった筋です。
手順中△3六歩に対して▲同 歩ではなく、
▲2八銀も考えてみたくなるところかもしれません。
参考図1へ。
【参考図1】
以下、
△3七歩成、▲同銀、△3六歩
と進み参考図2へ。
【参考図2】
△3六歩に対して、▲同銀は△5四角で後手優勢です。
△3六歩に対して、▲同飛は以下、
△同飛、▲同銀、△2八角で互角です。
△2八角に代えて△5五角だと▲3五飛で
これも互角で激しい戦いになります。
【図5】
図4から
▲7七角、△1九角成、▲1一角成、△2九馬
▲2一馬、△1九馬
と進んだ局面です。
ここで実戦は▲3八銀としましたが、
▲3五香が気になりましたので調べてみました。
参考図3へ。
【参考図3】
実戦の▲3八銀ではなく、▲3五香の局面です。
以下、
△3三香、▲同香成、△同飛、▲3五香
△3四香、▲同香、△同飛、▲3五香
△7四飛
と進み参考図4へ。
【参考図4】
ここでは▲7五歩と▲同飛車が考えられます。
まず▲7五歩は飛車交換を避けて、なるべく
激しくならないようにして銀を取って駒得を主張
しようとする指し方です。
以下、
△1四飛、▲3一馬、△1七飛成、▲3二香成
△3七桂
と進み参考図5へ。
【参考図5】
要の金に狙いをつける△3七桂
がなかなか厳しいようです。
参考手順ですが、
△3七桂以下、
▲5九金寄、△2九桂成、▲3八銀、△2八成桂、
▲4九銀、△3九成桂、▲同玉、△2八飛、
▲3八銀打、△3七香
と進み参考図6へ。
【参考図6】
△3七香は詰めろです。
こうなってしまっては後手大優勢です。
【参考図7】
参考図4の局面から
▲同飛、△同歩、▲3一馬、△3七桂
と進んだ局面です。
以下、
▲5九金寄、△2九桂成、▲3八銀、△2八成桂
▲4九銀、△2七成桂
と進み参考図8へ。
【参考図8】
この局面は後手優勢です。
▲5八金寄は△1八飛が厳しすぎます。
(▲3八合駒に△3七歩が痛打)
▲5六歩には△3八歩から攻めが続きます。
【図6】
実戦の▲3八銀とした局面に戻ります。
以下、
△2五桂、▲2九桂、△3四飛、▲7七桂、
△6二金上
と進み下図へ。
【図7】
先手の▲7七桂は力を溜めた手です。
後手の6二金上は上部を厚くしており
大きな手ですね。
ここからまた激しくなります。
以下、
▲7四歩、△同 飛、▲7五香、△3七歩
▲7四香、△3八歩成 ▲同 金、△7四歩
と進み結果図へ。
【結果図】
△3七歩に対して▲同桂とするのは
桂交換後に△6四桂があります。
そのため、実戦は△3七歩に対して
飛車を取りましたが、結果図となっては
後手優勢のようです。
そのあとも後手が攻めて押し切りました。
今回調べてわかったことは、参考手順で
現れた△3七桂が厳しいということと、
先手も▲7六飛に代えて▲3八玉もある
のではないか?というのが私の感想です^^
■棋譜
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