2015年7月15日に第86期棋聖戦第4局
が行われました。
羽生棋聖の2勝1敗で迎えた第4局で防衛を
決めるのか、豊島七段が勝って最終局まで
行くのか。
本局は羽生棋聖の相掛かりを目指した手に対して
豊島七段は相掛かりを受けて立ちました。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.09 棋譜ファイル ---- 開始日時:2015/07/15 09:00 終了日時:2015/07/15 18:40 表題:棋聖戦 棋戦:第86期棋聖戦五番勝負 第4局 持ち時間:各4時間 消費時間:100▲231△232 場所:新潟・高島屋 備考:昼休前48手目33分\n 手合割:平手 先手:羽生善治棋聖 後手:豊島将之七段 手数----指手---------消費時間-- *第86期棋聖戦第4局 *羽生善治棋聖(2勝) vs 豊島将之七段(1勝) 1 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) 2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) 3 2五歩(26) ( 1:00/00:01:00) 4 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00) 5 7八金(69) ( 0:00/00:01:00) 6 3二金(41) ( 1:00/00:01:00) 7 2四歩(25) ( 0:00/00:01:00) 8 同 歩(23) ( 0:00/00:01:00) 9 同 飛(28) ( 0:00/00:01:00) 10 2三歩打 ( 0:00/00:01:00) 11 2八飛(24) ( 0:00/00:01:00) *本局は相掛かりになりました。 *ここ10数年ぐらいでしょうか?その前は▲2六飛車と浮き飛車が主流だったようですが、現在のプロ棋界では▲2八飛がほとんどですね。 *先手必勝戦法があるとしたら「ひねり飛車」と言われていたこともあるようですが、それが上手くいかなくなって、浮き飛車の▲2六飛型がなくなったものと思われます。 12 3四歩(33) ( 0:00/00:01:00) 13 3八銀(39) ( 1:00/00:02:00) 14 7二銀(71) ( 1:00/00:02:00) 15 2七銀(38) ( 1:00/00:03:00) 16 9四歩(93) ( 0:00/00:02:00) 17 3六銀(27) ( 6:00/00:09:00) *鎖鎌銀の形に。 *▲2八飛と引いた継続の狙いですね。 18 8六歩(85) ( 0:00/00:02:00) 19 同 歩(87) ( 0:00/00:09:00) 20 同 飛(82) ( 0:00/00:02:00) 21 8七歩打 ( 0:00/00:09:00) 22 8四飛(86) ( 0:00/00:02:00) *先手の引き飛車の棒銀に対しては、後手は浮き飛車にして受けに利かす形が非常に多いですね。 23 9六歩(97) ( 2:00/00:11:00) 24 7四歩(73) ( 0:00/00:02:00) 25 7六歩(77) ( 1:00/00:12:00) *次に後手から△7五歩と突かれたら角が使えなくなってしまいます。 26 8八角成(22) ( 0:00/00:02:00) 27 同 銀(79) ( 0:00/00:12:00) 28 3三桂(21) ( 0:00/00:02:00) 29 1六歩(17) ( 8:00/00:20:00) *薄い端を狙う。 30 2二銀(31) ( 0:00/00:02:00) 31 1五歩(16) ( 3:00/00:23:00) 32 4二玉(51) ( 0:00/00:02:00) *これは大切な手で金に紐を付けています。 *放置すると先手から▲1四歩、△同歩、▲1二歩、△同香、▲2一角の攻めがありました。 33 4六歩(47) ( 1:00/00:24:00) 34 7三銀(72) ( 7:00/00:09:00) 35 7七銀(88) ( 3:00/00:27:00) 36 6四銀(73) (13:00/00:22:00) *相掛かりでも珍しい形になった印象です。 *△6三銀からの腰かけ銀の形が多いと思いますが、本局は豊島七段積極的ですね。 37 6六歩(67) ( 5:00/00:32:00) *歩腰銀には歩で対抗。 *場合によってですが、後手からの△7五歩に対して、▲6五歩、△同銀、▲7五歩という手筋があります。 * * 38 7五歩(74) (25:00/00:47:00) 39 同 歩(76) ( 9:00/00:41:00) 40 同 銀(64) ( 0:00/00:47:00) 41 7六歩打 ( 0:00/00:41:00) 42 6四銀(75) ( 0:00/00:47:00)+ *この手で△8六歩は無理筋。 *先手の玉が▲6八または▲6九にいないと成立しません。 *(参考図1参照) * 43 4七銀(36) ( 0:00/00:41:00) 44 5五銀(64) ( 0:00/00:47:00) *感想戦によると△7五歩の仕掛けからこの△5五銀までは一連の構想だったようですね。 45 6五歩(66) ( 9:00/00:50:00) *突っ張った手という感じですね。 *普通は▲5六歩と追うところだが、後に△3九角の筋が残り動きにくいと思ってこの手を選んだというような羽生棋聖の感想があったようです。 *角交換に5筋の歩は突くなという格言もありますしね。 46 8二角打 ( 8:00/00:55:00) 47 5八金(49) (15:00/01:05:00) 48 6二金(61) (50:00/01:45:00) *△4六銀を見送りましたね。 *この辺りは呼吸という感じでしょうか。 *仕掛ける前に1手溜めるというか。 49 5六歩(57) (29:00/01:34:00) *強い手ですね。 *△4六銀と出て来いと。 50 4六銀(55) ( 0:00/01:45:00) *△4四銀では、角を打った意味もなくなるので当然出ますね。 51 同 銀(47) ( 0:00/01:34:00) 52 同 角(82) ( 0:00/01:45:00) 53 5五銀打 ( 0:00/01:34:00) *この手ができるのも▲5六歩の効果ですね。 *しかし、この手嫌っていたとしたら、△6二金のところで△4六銀と指す筈なので豊島七段としてはこの展開でも大丈夫ということなのでしょうね。 54 2四角(46) ( 0:00/01:45:00) 55 2五歩打 ( 7:00/01:41:00) 56 同 桂(33) ( 0:00/01:45:00) 57 同 飛(28) ( 1:00/01:42:00) *これで先手桂得ですが、歩切れなので難しいですね。 *1歩でもあれば先手優勢なのでしょうが。 58 3一玉(42) ( 0:00/01:45:00) *この手は▲7五角~▲5四桂を受けつつ、玉の当たりを避けた手ですね。 *玉を引かれてみると、桂得でも難しいと羽生棋聖の感想。 59 6四歩(65) (26:00/02:08:00) *この手は先手の銀が移動した場合に△4四飛という変化を消している意味もありますね。 60 同 歩(63) ( 0:00/01:45:00) 61 6九玉(59) ( 1:00/02:09:00) *すぐに攻める有効な手段がないということなのでしょうね。 *将来的に2筋~4筋で攻めることになりそうなので当たりを避けつつ、1手相手の手を見るという感じでしょうか。 62 7三桂(81) (11:00/01:56:00) 63 1六桂打 (17:00/02:26:00) *歩を入手して▲2四歩を狙っています。 *何も代償がないまま、先手からその順が回ると先手が良くなりそうです。 64 3三角(24) ( 4:00/02:00:00) 65 7五角打 ( 0:00/02:26:00) 66 7四飛(84) ( 6:00/02:06:00) 67 6四銀(55) ( 3:00/02:29:00) *先手はこれで待望の1歩を入手しました。 *何もしないと先手から▲2四歩がくるので後手は忙しい局面です。 68 8五桂(73) ( 2:00/02:08:00) *後手もゆっくりできないので、攻めます。 *本当は△6五に跳ねたいでしょうが、飛車が利いてますね。 69 6三歩打 ( 9:00/02:38:00) *この手は意外な1手でした。 *歩は▲2四歩に使うとばかり思いましたが・・・。 70 6一金(62) (45:00/02:53:00) 71 6二歩成(63) (27:00/03:05:00) *なんと!貴重な1歩を打って成り捨てました! *△6一金とされてみると、△5三銀成としても何の響きもないのでということで成り捨てたというような羽生棋聖の感想がありますね。 * *そしてさらに驚くことに、激指の最善手も▲6二歩成を示していました!笑 * *終盤の秒読みのような時間稼ぎ意外にこのような手がみられるのは非常に稀です。 * *しかし、昔タイトル戦で羽生さんが打った歩を次に捨てるという手を指したというのがあったような記憶がありますね。 *(王将戦の対谷川戦だったかな?うろ覚えです・・・。) * *自分が指した手は悪かったですとすぐに反省するような手を指して切り替えらるのは凄いですね・・・。 *私だったら▲6二歩成が最善だと知っていても指せる気がしません・・・。 72 7七桂(85) ( 4:00/02:57:00) *豊島七段は△6二歩成を相手にせずに攻める方針を選んだようですね。 * *たしかに、この間に攻めきれれば先手の▲6二歩成が1手パスのような手になり、咎めた格好になりますね。 * *実際は△6二金同金で良かったようですが、この手でも形勢としては難しいようです。 73 同 桂(89) ( 0:00/03:05:00) 74 6八歩打 ( 0:00/02:57:00) *桂を渡してしまったので、先手からも▲4五桂という手が残ってるので、今更、△6二金と戻すことはできなさそうですね。 75 同 玉(69) ( 1:00/03:06:00) 76 6七歩打 (27:00/03:24:00) 77 同 金(78) ( 4:00/03:10:00) 78 6六歩打 ( 0:00/03:24:00) 79 同 金(67) ( 0:00/03:10:00) 80 6二金(61) ( 1:00/03:25:00)+ *決めるだけ決めてから手を戻しました。 *一旦形を乱したので、手を戻しても大丈夫ということなのでしょうか。 *それとも、攻めていくつもりだったが難しいとの判断で予定変更なのでしょうか。 * *ここで戻すようなら、△7七桂不成ではなく単に△6二金が良かった気がしますね。 * *またこの手に代えて、△6六角、▲同角、△6四飛、▲6五歩、△6二飛という手も考えられますが、その瞬間に▲2四歩と攻められて先手良しです。(参考図2) 81 5五銀(64) (12:00/03:22:00) 82 7五飛(74) ( 5:00/03:30:00) 83 同 歩(76) ( 4:00/03:26:00) 84 7六歩打 ( 0:00/03:30:00) 85 同 金(66) ( 1:00/03:27:00) 86 4九角打 ( 0:00/03:30:00) 87 4五飛(25) (13:00/03:40:00) *後手から次に△4七銀(▲同金には△6七銀が激痛)が厳しいので、▲4五飛はそれを受けた手です。 88 3八角成(49) ( 0:00/03:30:00) *次に△5六馬の狙い。 89 6七金(58) ( 2:00/03:42:00) *▲5六馬を受ける。 90 4七銀打 ( 7:00/03:37:00)+ *感想戦によると、この手に代えて△5五角が後手は最後のチャンスだったようですね。 *△5五角以下は参考図3参照 * 91 6六金(76) ( 2:00/03:44:00) *この手は△5六銀を受けた手で、▲4四歩と攻め合うと△5六銀、▲4三歩成の時に飛車を取るのではなく、△4七銀成と金を取るという順が感想戦で行われてましたが、難しそうな感じでしたね。 * *この局面自体は先手が良いと思うので、無理に危険な順を選ばなくとも、一番いいタイミングで▲4四歩としたいところでしょうね。 92 5八銀打 ( 0:00/03:37:00) 93 4四歩打 ( 2:00/03:46:00) 94 6七銀成(58) ( 1:00/03:38:00) 95 同 玉(68) ( 5:00/03:51:00) 96 4四歩(43) ( 9:00/03:47:00) 97 同 銀(55) ( 0:00/03:51:00) 98 5六銀(47) ( 0:00/03:47:00) *△同角、▲同飛、△4三歩には▲6四飛を利かして、△6三歩を打たせてから▲8四飛が良い手です。 99 同 金(66) ( 0:00/03:51:00) *次の手を指さずにここで後手豊島七段の投了となり、羽生棋聖の防衛となりました。 * *本局は▲6三歩~▲6二歩成と貴重な1歩を捨てた羽生棋聖が失敗して少し悪くなったと思いますが、△7七桂と攻めていったので少しアヤが出て難しい中終盤を制して羽生棋聖が勝ったという印象の将棋でした。 100 投了 ( 5:00/03:52:00) まで99手で先手の勝ち
【参考図1】
本譜の△6四銀に代えて、
△8六歩、▲7五歩、△8七歩成、▲8五歩、
△同飛、▲7六銀
と進んだ局面です。
この時に先手の玉が6八や6九にいれば、
王手で△7八ととできますが、居玉なので
王手にならないため、△7八とには▲8五銀
と取られて後手失敗します。
部分的には棒銀の形ですが、形に違いによって
失敗することもあるのでご注意ください。
【参考図2】
本譜の△6二金に代えて、
△6六角、▲同角、△6四飛、▲6五歩、
△6二飛、▲2四歩
と進んだ局面です。
最終手の▲2四歩が厳しく先手が有利です。
6六角が後手玉の急所を睨んでいるのが
大きいですね。
【参考図3】
本譜の△4七銀に代えて
△5五角、▲同飛、△4九馬、▲6五飛、
△6四歩、▲8一飛、△6一銀、▲4五飛、
△5八銀、▲4九飛、△同銀不成
と進んだ局面です。
感想戦で示された手順でこれならまだまだ
大変ですねという感想があったようですね。
局面自体は私は先手有利だと思います。
この後は8五桂と跳ねて、▲6三歩~▲6二歩成が
回ってくる前に後手側に上手い寄せがあるかという
勝負になりそうです。
# ---- Kifu for Windows V7 V7.09 棋譜ファイル ---- 開始日時:2015/07/15 09:00 終了日時:2015/07/15 18:40 表題:棋聖戦 棋戦:第86期棋聖戦五番勝負 第4局 持ち時間:各4時間 消費時間:100▲231△232 場所:新潟・高島屋 備考:昼休前48手目33分\n 手合割:平手 先手:羽生善治棋聖 後手:豊島将之七段 手数----指手---------消費時間-- *第86期棋聖戦第4局 *羽生善治棋聖(2勝) vs 豊島将之七段(1勝) 1 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) 2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00) 3 2五歩(26) ( 1:00/00:01:00) 4 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00) 5 7八金(69) ( 0:00/00:01:00) 6 3二金(41) ( 1:00/00:01:00) 7 2四歩(25) ( 0:00/00:01:00) 8 同 歩(23) ( 0:00/00:01:00) 9 同 飛(28) ( 0:00/00:01:00) 10 2三歩打 ( 0:00/00:01:00) 11 2八飛(24) ( 0:00/00:01:00) *本局は相掛かりになりました。 *ここ10数年ぐらいでしょうか?その前は▲2六飛車と浮き飛車が主流だったようですが、現在のプロ棋界では▲2八飛がほとんどですね。 *先手必勝戦法があるとしたら「ひねり飛車」と言われていたこともあるようですが、それが上手くいかなくなって、浮き飛車の▲2六飛型がなくなったものと思われます。 12 3四歩(33) ( 0:00/00:01:00) 13 3八銀(39) ( 1:00/00:02:00) 14 7二銀(71) ( 1:00/00:02:00) 15 2七銀(38) ( 1:00/00:03:00) 16 9四歩(93) ( 0:00/00:02:00) 17 3六銀(27) ( 6:00/00:09:00) *鎖鎌銀の形に。 *▲2八飛と引いた継続の狙いですね。 18 8六歩(85) ( 0:00/00:02:00) 19 同 歩(87) ( 0:00/00:09:00) 20 同 飛(82) ( 0:00/00:02:00) 21 8七歩打 ( 0:00/00:09:00) 22 8四飛(86) ( 0:00/00:02:00) *先手の引き飛車の棒銀に対しては、後手は浮き飛車にして受けに利かす形が非常に多いですね。 23 9六歩(97) ( 2:00/00:11:00) 24 7四歩(73) ( 0:00/00:02:00) 25 7六歩(77) ( 1:00/00:12:00) *次に後手から△7五歩と突かれたら角が使えなくなってしまいます。 26 8八角成(22) ( 0:00/00:02:00) 27 同 銀(79) ( 0:00/00:12:00) 28 3三桂(21) ( 0:00/00:02:00) 29 1六歩(17) ( 8:00/00:20:00) *薄い端を狙う。 30 2二銀(31) ( 0:00/00:02:00) 31 1五歩(16) ( 3:00/00:23:00) 32 4二玉(51) ( 0:00/00:02:00) *これは大切な手で金に紐を付けています。 *放置すると先手から▲1四歩、△同歩、▲1二歩、△同香、▲2一角の攻めがありました。 33 4六歩(47) ( 1:00/00:24:00) 34 7三銀(72) ( 7:00/00:09:00) 35 7七銀(88) ( 3:00/00:27:00) 36 6四銀(73) (13:00/00:22:00) *相掛かりでも珍しい形になった印象です。 *△6三銀からの腰かけ銀の形が多いと思いますが、本局は豊島七段積極的ですね。 37 6六歩(67) ( 5:00/00:32:00) *歩腰銀には歩で対抗。 *場合によってですが、後手からの△7五歩に対して、▲6五歩、△同銀、▲7五歩という手筋があります。 * * 38 7五歩(74) (25:00/00:47:00) 39 同 歩(76) ( 9:00/00:41:00) 40 同 銀(64) ( 0:00/00:47:00) 41 7六歩打 ( 0:00/00:41:00) 42 6四銀(75) ( 0:00/00:47:00)+ *この手で△8六歩は無理筋。 *先手の玉が▲6八または▲6九にいないと成立しません。 *(参考図1参照) * 43 4七銀(36) ( 0:00/00:41:00) 44 5五銀(64) ( 0:00/00:47:00) *感想戦によると△7五歩の仕掛けからこの△5五銀までは一連の構想だったようですね。 45 6五歩(66) ( 9:00/00:50:00) *突っ張った手という感じですね。 *普通は▲5六歩と追うところだが、後に△3九角の筋が残り動きにくいと思ってこの手を選んだというような羽生棋聖の感想があったようです。 *角交換に5筋の歩は突くなという格言もありますしね。 46 8二角打 ( 8:00/00:55:00) 47 5八金(49) (15:00/01:05:00) 48 6二金(61) (50:00/01:45:00) *△4六銀を見送りましたね。 *この辺りは呼吸という感じでしょうか。 *仕掛ける前に1手溜めるというか。 49 5六歩(57) (29:00/01:34:00) *強い手ですね。 *△4六銀と出て来いと。 50 4六銀(55) ( 0:00/01:45:00) *△4四銀では、角を打った意味もなくなるので当然出ますね。 51 同 銀(47) ( 0:00/01:34:00) 52 同 角(82) ( 0:00/01:45:00) 53 5五銀打 ( 0:00/01:34:00) *この手ができるのも▲5六歩の効果ですね。 *しかし、この手嫌っていたとしたら、△6二金のところで△4六銀と指す筈なので豊島七段としてはこの展開でも大丈夫ということなのでしょうね。 54 2四角(46) ( 0:00/01:45:00) 55 2五歩打 ( 7:00/01:41:00) 56 同 桂(33) ( 0:00/01:45:00) 57 同 飛(28) ( 1:00/01:42:00) *これで先手桂得ですが、歩切れなので難しいですね。 *1歩でもあれば先手優勢なのでしょうが。 58 3一玉(42) ( 0:00/01:45:00) *この手は▲7五角~▲5四桂を受けつつ、玉の当たりを避けた手ですね。 *玉を引かれてみると、桂得でも難しいと羽生棋聖の感想。 59 6四歩(65) (26:00/02:08:00) *この手は先手の銀が移動した場合に△4四飛という変化を消している意味もありますね。 60 同 歩(63) ( 0:00/01:45:00) 61 6九玉(59) ( 1:00/02:09:00) *すぐに攻める有効な手段がないということなのでしょうね。 *将来的に2筋~4筋で攻めることになりそうなので当たりを避けつつ、1手相手の手を見るという感じでしょうか。 62 7三桂(81) (11:00/01:56:00) 63 1六桂打 (17:00/02:26:00) *歩を入手して▲2四歩を狙っています。 *何も代償がないまま、先手からその順が回ると先手が良くなりそうです。 64 3三角(24) ( 4:00/02:00:00) 65 7五角打 ( 0:00/02:26:00) 66 7四飛(84) ( 6:00/02:06:00) 67 6四銀(55) ( 3:00/02:29:00) *先手はこれで待望の1歩を入手しました。 *何もしないと先手から▲2四歩がくるので後手は忙しい局面です。 68 8五桂(73) ( 2:00/02:08:00) *後手もゆっくりできないので、攻めます。 *本当は△6五に跳ねたいでしょうが、飛車が利いてますね。 69 6三歩打 ( 9:00/02:38:00) *この手は意外な1手でした。 *歩は▲2四歩に使うとばかり思いましたが・・・。 70 6一金(62) (45:00/02:53:00) 71 6二歩成(63) (27:00/03:05:00) *なんと!貴重な1歩を打って成り捨てました! *△6一金とされてみると、△5三銀成としても何の響きもないのでということで成り捨てたというような羽生棋聖の感想がありますね。 * *そしてさらに驚くことに、激指の最善手も▲6二歩成を示していました!笑 * *終盤の秒読みのような時間稼ぎ意外にこのような手がみられるのは非常に稀です。 * *しかし、昔タイトル戦で羽生さんが打った歩を次に捨てるという手を指したというのがあったような記憶がありますね。 *(王将戦の対谷川戦だったかな?うろ覚えです・・・。) * *自分が指した手は悪かったですとすぐに反省するような手を指して切り替えらるのは凄いですね・・・。 *私だったら▲6二歩成が最善だと知っていても指せる気がしません・・・。 72 7七桂(85) ( 4:00/02:57:00) *豊島七段は△6二歩成を相手にせずに攻める方針を選んだようですね。 * *たしかに、この間に攻めきれれば先手の▲6二歩成が1手パスのような手になり、咎めた格好になりますね。 * *実際は△6二金同金で良かったようですが、この手でも形勢としては難しいようです。 73 同 桂(89) ( 0:00/03:05:00) 74 6八歩打 ( 0:00/02:57:00) *桂を渡してしまったので、先手からも▲4五桂という手が残ってるので、今更、△6二金と戻すことはできなさそうですね。 75 同 玉(69) ( 1:00/03:06:00) 76 6七歩打 (27:00/03:24:00) 77 同 金(78) ( 4:00/03:10:00) 78 6六歩打 ( 0:00/03:24:00) 79 同 金(67) ( 0:00/03:10:00) 80 6二金(61) ( 1:00/03:25:00)+ *決めるだけ決めてから手を戻しました。 *一旦形を乱したので、手を戻しても大丈夫ということなのでしょうか。 *それとも、攻めていくつもりだったが難しいとの判断で予定変更なのでしょうか。 * *ここで戻すようなら、△7七桂不成ではなく単に△6二金が良かった気がしますね。 * *またこの手に代えて、△6六角、▲同角、△6四飛、▲6五歩、△6二飛という手も考えられますが、その瞬間に▲2四歩と攻められて先手良しです。(参考図2) 81 5五銀(64) (12:00/03:22:00) 82 7五飛(74) ( 5:00/03:30:00) 83 同 歩(76) ( 4:00/03:26:00) 84 7六歩打 ( 0:00/03:30:00) 85 同 金(66) ( 1:00/03:27:00) 86 4九角打 ( 0:00/03:30:00) 87 4五飛(25) (13:00/03:40:00) *後手から次に△4七銀(▲同金には△6七銀が激痛)が厳しいので、▲4五飛はそれを受けた手です。 88 3八角成(49) ( 0:00/03:30:00) *次に△5六馬の狙い。 89 6七金(58) ( 2:00/03:42:00) *▲5六馬を受ける。 90 4七銀打 ( 7:00/03:37:00)+ *感想戦によると、この手に代えて△5五角が後手は最後のチャンスだったようですね。 *△5五角以下は参考図3参照 * 91 6六金(76) ( 2:00/03:44:00) *この手は△5六銀を受けた手で、▲4四歩と攻め合うと△5六銀、▲4三歩成の時に飛車を取るのではなく、△4七銀成と金を取るという順が感想戦で行われてましたが、難しそうな感じでしたね。 * *この局面自体は先手が良いと思うので、無理に危険な順を選ばなくとも、一番いいタイミングで▲4四歩としたいところでしょうね。 92 5八銀打 ( 0:00/03:37:00) 93 4四歩打 ( 2:00/03:46:00) 94 6七銀成(58) ( 1:00/03:38:00) 95 同 玉(68) ( 5:00/03:51:00) 96 4四歩(43) ( 9:00/03:47:00) 97 同 銀(55) ( 0:00/03:51:00) 98 5六銀(47) ( 0:00/03:47:00) *△同角、▲同飛、△4三歩には▲6四飛を利かして、△6三歩を打たせてから▲8四飛が良い手です。 99 同 金(66) ( 0:00/03:51:00) *次の手を指さずにここで後手豊島七段の投了となり、羽生棋聖の防衛となりました。 * *本局は▲6三歩~▲6二歩成と貴重な1歩を捨てた羽生棋聖が失敗して少し悪くなったと思いますが、△7七桂と攻めていったので少しアヤが出て難しい中終盤を制して羽生棋聖が勝ったという印象の将棋でした。 100 投了 ( 5:00/03:52:00) まで99手で先手の勝ち
【参考図1】
本譜の△6四銀に代えて、
△8六歩、▲7五歩、△8七歩成、▲8五歩、
△同飛、▲7六銀
と進んだ局面です。
この時に先手の玉が6八や6九にいれば、
王手で△7八ととできますが、居玉なので
王手にならないため、△7八とには▲8五銀
と取られて後手失敗します。
部分的には棒銀の形ですが、形に違いによって
失敗することもあるのでご注意ください。
【参考図2】
本譜の△6二金に代えて、
△6六角、▲同角、△6四飛、▲6五歩、
△6二飛、▲2四歩
と進んだ局面です。
最終手の▲2四歩が厳しく先手が有利です。
6六角が後手玉の急所を睨んでいるのが
大きいですね。
【参考図3】
本譜の△4七銀に代えて
△5五角、▲同飛、△4九馬、▲6五飛、
△6四歩、▲8一飛、△6一銀、▲4五飛、
△5八銀、▲4九飛、△同銀不成
と進んだ局面です。
感想戦で示された手順でこれならまだまだ
大変ですねという感想があったようですね。
局面自体は私は先手有利だと思います。
この後は8五桂と跳ねて、▲6三歩~▲6二歩成が
回ってくる前に後手側に上手い寄せがあるかという
勝負になりそうです。
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