20150729久保渡辺_1
2015年7月29日に第74期順位戦2回戦
久保九段対渡辺棋王の対局が行われました。

先手久保九段の中飛車に対して、渡辺棋王は
得意の穴熊で挑み相穴熊の将棋になりました。

深夜まで行われた激戦の将棋を振り返ります。

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20150729久保渡辺_2
この将棋はなんといってもこの手が一番印象に残ります。
局面は持ち駒の金を飛車取りに打ったところです。

少し前に羽生さんが棋聖戦で貴重な1歩を打って、
すぐに成り捨てという驚愕な手が出ましたが、
それと同じぐらいこの手に驚きました。

激戦の相穴熊戦をじっくりご覧ください。



【参考図1】
20150729久保渡辺_参考図1
59手目▲8五桂に代えて、
▲3四歩、△8一飛、▲5二と、△同金、
▲5四歩、△同歩、▲同飛、△4二金右、
▲5三歩
とした局面。

感想戦で示された変化で、これで先手ペースだったようです。


【参考図2】
20150729久保渡辺_参考図2
83手目の▲7二金に代えて、
▲3三同飛成、△同角、▲4二銀、△2二銀、
▲3一歩成、△同銀、▲3三銀成、△同桂、
▲3二歩、△2二銀、▲4二成桂
と進んだ局面です。

激指13が示していた変化で、これは難しい終盤が続きました。


【参考図3】
20150729久保渡辺_参考図3
91手目、▲3二とに代えて
▲3四同飛、△同角成、▲3二銀、△3一角、
▲同成桂、△2二玉、▲1一角、△1三玉、
▲2一成桂
と進んだ局面です。

この変化もあったようですが、上部に逃がしてしまい、
持ち駒が桂しかなく寄せれないと判断したのかもしれません。

▲7二金と使ってしまったがために、攻めが細くなり
▲3二とのあたりは既に厳しい局面だったのかもしれません。