
第74期A級順位戦3回戦深浦九段vs久保九段の
対局が2015/9/4に行われました。
深夜に及ぶ激戦の将棋を振り返ります。
戦型は久保九段のゴキゲン中飛車に対して、
深浦九段は超速3七銀戦法を選びました。
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# ---- Kifu for Windows V7 V7.09 棋譜ファイル ---- 開始日時:2015/09/04 終了日時:2015/09/05 18:35:23 棋戦:第74期A級順位戦3回戦 戦型:ゴキゲン中飛車 手合割:平手 先手:深浦康市九段 後手:久保利明九段 手数----指手---------消費時間-- *第74期A級順位戦 *深浦康市九段 vs 久保利明九段 1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00) 2 5四歩(53) ( 0:00/00:00:00) *△3四歩が普通ですが、何か作戦があるのでしょうね。 3 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) 4 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00) 5 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00) 6 5二飛(82) ( 0:00/00:00:00) *2手目の△5四歩が少し変わった出だしでしたが、結局普通のゴキゲン中飛車になりました。 7 4八銀(39) ( 0:00/00:00:00) 8 5五歩(54) ( 0:00/00:00:00) 9 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00) 10 3三角(22) ( 0:00/00:00:00) 11 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00) 12 6二玉(51) ( 0:00/00:00:00) 13 3七銀(48) ( 0:00/00:00:00) 14 7二玉(62) ( 0:00/00:00:00) 15 4六銀(37) ( 0:00/00:00:00) *深浦九段はゴキゲン中飛車の一番の天敵「超速37銀戦法」を選択しました。 16 3二銀(31) ( 0:00/00:00:00) *久保九段は、美濃囲いにしてから△3二金型をよく指してたと思いますので、△3二銀型は準備してきたような感じですね。 * *たしかこの手を最初に指し始めたのは菅井六段だったような気がします。一時期はそれなりに指されてた気がしましたが、次第に3二金型が主流になりました。 17 7八玉(68) ( 0:00/00:00:00) 18 5六歩(55) ( 0:00/00:00:00) *この手が指せるのが△3二銀型のひとつのメリットですね。 19 3三角成(88) ( 0:00/00:00:00) 20 同 銀(32) ( 0:00/00:00:00) *形よく同銀とできます。 21 5六歩(57) ( 0:00/00:00:00) 22 同 飛(52) ( 0:00/00:00:00) 23 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00) 24 同 歩(34) ( 0:00/00:00:00) 25 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00) 26 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00) 27 2三角打 ( 0:00/00:00:00) 28 5一飛(56) ( 0:00/00:00:00) 29 5五歩打 ( 0:00/00:00:00) *飛車の利きを止めつつ、▲5六角成りの余地を作っています。 30 8二玉(72) ( 0:00/00:00:00) 31 4五角成(23) ( 0:00/00:00:00) 32 7二銀(71) ( 0:00/00:00:00) *先手は馬を作った代償として2歩損しています。 *バランスは取れてるということなのでしょうね。 33 3五馬(45) ( 0:00/00:00:00) 34 3二金(41) ( 0:00/00:00:00) 35 6八銀(79) ( 0:00/00:00:00) 36 9四歩(93) ( 0:00/00:00:00) *▲6八銀に反応した手ともいえます。 *鈴木八段の本で、居飛車側が▲6八銀と壁になったのを見て端歩を突きたいというような考えが書かれていましたね。 37 7七銀(68) ( 0:00/00:00:00) 38 4四銀(33) ( 0:00/00:00:00) 39 2四馬(35) ( 0:00/00:00:00) 40 3三桂(21) ( 0:00/00:00:00) *飛車取りを受けた手ですが、強い手を選びましたね。 *△3三歩は感覚的に打てないとしても、桂とは凄いですね。 * *▲3四歩が見えてますが・・・。 41 3四歩打 ( 0:00/00:00:00) 42 2一飛(51) ( 0:00/00:00:00) *△3三桂からの継続手です。 43 2三歩打 ( 0:00/00:00:00) *▲3三歩成だと、△同金、▲2五馬に△1四角や△3六角で後手が指しやすくなります。 44 3六角打 ( 0:00/00:00:00) 45 4八金(49) ( 0:00/00:00:00) 46 4五桂(33) ( 0:00/00:00:00) *これで取られそうな桂が捌けました。 *上手いものですね。 47 5四歩(55) ( 0:00/00:00:00) *▲5三歩成、△同銀、▲3三歩成のような狙いを秘めています。 48 5六歩打 ( 0:00/00:00:00) 49 5三歩成(54) ( 0:00/00:00:00) 50 5七歩成(56) ( 0:00/00:00:00) 51 同 銀(46) ( 0:00/00:00:00) 52 同 桂成(45) ( 0:00/00:00:00) *振り飛車の左桂と銀の交換になって、振り飛車成功の形に見えます。 *しかし、激指の評価値は先手若干良し・・・。 * 53 同 金(48) ( 0:00/00:00:00) 54 5六歩打 ( 0:00/00:00:00) *久保九段も△5三銀とは取れないのでどんどん攻めますね。 *▲同金なら△4七角成りです。 *また、この手に代えて△3五銀打も有力でした。 55 4六金(57) ( 0:00/00:00:00) *当然の1手。 56 2七歩打 ( 0:00/00:00:00) 57 5八飛(28) ( 0:00/00:00:00) 58 5七銀打 ( 0:00/00:00:00) *この手に対して▲3八飛車には△2三金、▲3六飛(▲1五馬だと△4六銀成)、△2四金で互角。 * *また、▲3六金には△5八銀不成~△3八飛の狙いです。 59 5九飛(58) ( 0:00/00:00:00)+ *深浦九段は▲5九飛を選びました。 *強く▲3六金が激指の第一候補手で有力でした。 *▲3六金以下、△5八銀不成、▲同金、△3八飛、▲5九歩、△3六飛成、▲6二銀ではっきり先手良しだったと思います。(参考図1) * 60 1四角(36) ( 0:00/00:00:00) 61 8八玉(78) ( 0:00/00:00:00) *粘り強い深浦九段らしい一手に見えました。 * *▲5四とが自然で有力に見えますが、それではダメと判断したということですね。 * * * 62 5三銀(44) ( 0:00/00:00:00) *このタイミングで急所のと金を外しました。 *▲3三歩成はもう間に合わないということですね。 63 7八金(69) ( 0:00/00:00:00) *この手に代えて▲3三歩成は、△同金、▲同馬、4六銀成、▲同歩、△5七歩成という順があります。 * *ということで本譜は、遠くから角に睨まれている金を逃げつつ、玉を固める手を選びました。 64 2三金(32) ( 0:00/00:00:00) *形勢は難しいですが、後手が上手く5三のと金を払って▲3三歩成を防げたので後手の久保九段が上手く指してる印象があります。 65 1四馬(24) ( 0:00/00:00:00) 66 同 金(23) ( 0:00/00:00:00) 67 3二角打 ( 0:00/00:00:00) 68 3一飛(21) ( 0:00/00:00:00) 69 4三角成(32) ( 0:00/00:00:00) 70 2六角打 ( 0:00/00:00:00) 71 3九飛(59) ( 0:00/00:00:00) 72 4二歩打 ( 0:00/00:00:00) 73 3六飛(39) ( 0:00/00:00:00) 74 4三歩(42) ( 0:00/00:00:00) 75 2六飛(36) ( 0:00/00:00:00) 76 4四角打 ( 0:00/00:00:00) *攻防の角です。先手からの飛車成りは受かりませんが、▲2二飛成は厳しいのでそれを防ぎました。 77 2三飛成(26) ( 0:00/00:00:00) 78 4六銀(57) ( 0:00/00:00:00) 79 同 歩(47) ( 0:00/00:00:00) 80 5七歩成(56) ( 0:00/00:00:00) *「5三のと金に負けはなし」という格言がありますね。 *形勢は互角でまだまだ難しそうです。 * 81 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00) 82 3五角(44) ( 0:00/00:00:00) 83 5四歩打 ( 0:00/00:00:00) 84 6四銀(53) ( 0:00/00:00:00) *△6四にかわすものなのですね。 *△6二銀が玉を堅くして味が良さそうですが、、▲4三龍とされたときに次に▲5三歩成が6二の銀に当たってくるという意味もありそうです。 * * 85 2二龍(23) ( 0:00/00:00:00) 86 5一飛(31) ( 0:00/00:00:00) 87 5三桂打 ( 0:00/00:00:00) 88 同 銀(64) ( 0:00/00:00:00) 89 同 歩成(54) ( 0:00/00:00:00) 90 同 飛(51) ( 0:00/00:00:00) *この局面で後手がはっきり有利になったようです。 *そしてここから深浦九段が私には驚愕の手順の粘りに出ました。 91 6二銀打 ( 0:00/00:00:00) 92 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 93 同 龍(22) ( 0:00/00:00:00) 94 6一金打 ( 0:00/00:00:00) 95 5三龍(62) ( 0:00/00:00:00) 96 同 角(35) ( 0:00/00:00:00) 97 7九金打 ( 0:00/00:00:00) *▲6二銀から金を入手してこの金打ちはなかなか指せない順ですよね。。。 *本局一番印象に残ったところでした。 98 3五角(53) ( 0:00/00:00:00) 99 3九飛打 ( 0:00/00:00:00) *とにかく粘るという手ですね。 *▲2一飛など敵陣に打ちたいところですが、後手の3五の角が攻防に良く利いていてなかなか攻めれないですね。 100 2五金(14) ( 0:00/00:00:00) *遊んでる金を使って味が良すぎますね。 101 5二歩打 ( 0:00/00:00:00) 102 3六歩打 ( 0:00/00:00:00) *先手から▲5一歩成、△同金、▲3五飛、△同金、▲6二角の狙いを防いだ手です。 103 3三歩成(34) ( 0:00/00:00:00) 104 2八飛打 ( 0:00/00:00:00) 105 3四と(33) ( 0:00/00:00:00) 106 4六角(35) ( 0:00/00:00:00) 107 5一歩成(52) ( 0:00/00:00:00) 108 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 109 3三角打 ( 0:00/00:00:00) 110 6一金(51) ( 0:00/00:00:00) 111 5五銀打 ( 0:00/00:00:00) 112 6七と(57) ( 0:00/00:00:00) 113 4六銀(55) ( 0:00/00:00:00) 114 4八飛成(28) ( 0:00/00:00:00) 115 6九飛(39) ( 0:00/00:00:00) 116 5八銀打 ( 0:00/00:00:00) 117 6八飛(69) ( 0:00/00:00:00) *こんな手あるのですね。 118 同 と(67) ( 0:00/00:00:00) 119 同 銀(77) ( 0:00/00:00:00) 120 4六龍(48) ( 0:00/00:00:00) 121 5九歩打 ( 0:00/00:00:00) 122 同 銀(58) ( 0:00/00:00:00) 123 同 銀(68) ( 0:00/00:00:00) 124 4九飛打 ( 0:00/00:00:00) 125 7七角成(33) ( 0:00/00:00:00) 126 6六銀打 ( 0:00/00:00:00) *守りの急所の駒を攻めるのがセオリーですね。 127 6八馬(77) ( 0:00/00:00:00) 128 5七銀成(66) ( 0:00/00:00:00) 129 7七馬(68) ( 0:00/00:00:00) 130 6五桂打 ( 0:00/00:00:00) 131 8六馬(77) ( 0:00/00:00:00) 132 5八歩打 ( 0:00/00:00:00) 133 6八銀(59) ( 0:00/00:00:00) 134 同 成銀(57) ( 0:00/00:00:00) 135 同 金(79) ( 0:00/00:00:00) 136 5九歩成(58) ( 0:00/00:00:00) 137 5二銀打 ( 0:00/00:00:00) 138 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 139 4三と(34) ( 0:00/00:00:00) 140 同 金(52) ( 0:00/00:00:00) 141 4四歩(45) ( 0:00/00:00:00) 142 同 龍(46) ( 0:00/00:00:00) 143 6二銀打 ( 0:00/00:00:00) 144 7一銀打 ( 0:00/00:00:00) 145 5一角打 ( 0:00/00:00:00) 146 6九と(59) ( 0:00/00:00:00) *この手を見て深浦九段投了となりました。 *後手玉に早い寄せがなく、後手から2枚飛車で攻めるのが厳しく攻防共に見込みがなく投了は仕方ない局面です。 * *これで久保九段は順位戦今季初勝利を収めました。 147 投了 ( 0:00/00:00:00) まで146手で後手の勝ち
【参考図1】

△5七銀に対して、
▲3六金、△5八銀不成、▲同金、△3八飛、
▲5九歩、△3六飛成、▲6二銀
と進んだ局面です。
これなら先手はっきり良かったようです。
# ---- Kifu for Windows V7 V7.09 棋譜ファイル ---- 開始日時:2015/09/04 終了日時:2015/09/05 18:35:23 棋戦:第74期A級順位戦3回戦 戦型:ゴキゲン中飛車 手合割:平手 先手:深浦康市九段 後手:久保利明九段 手数----指手---------消費時間-- *第74期A級順位戦 *深浦康市九段 vs 久保利明九段 1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00) 2 5四歩(53) ( 0:00/00:00:00) *△3四歩が普通ですが、何か作戦があるのでしょうね。 3 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00) 4 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00) 5 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00) 6 5二飛(82) ( 0:00/00:00:00) *2手目の△5四歩が少し変わった出だしでしたが、結局普通のゴキゲン中飛車になりました。 7 4八銀(39) ( 0:00/00:00:00) 8 5五歩(54) ( 0:00/00:00:00) 9 6八玉(59) ( 0:00/00:00:00) 10 3三角(22) ( 0:00/00:00:00) 11 3六歩(37) ( 0:00/00:00:00) 12 6二玉(51) ( 0:00/00:00:00) 13 3七銀(48) ( 0:00/00:00:00) 14 7二玉(62) ( 0:00/00:00:00) 15 4六銀(37) ( 0:00/00:00:00) *深浦九段はゴキゲン中飛車の一番の天敵「超速37銀戦法」を選択しました。 16 3二銀(31) ( 0:00/00:00:00) *久保九段は、美濃囲いにしてから△3二金型をよく指してたと思いますので、△3二銀型は準備してきたような感じですね。 * *たしかこの手を最初に指し始めたのは菅井六段だったような気がします。一時期はそれなりに指されてた気がしましたが、次第に3二金型が主流になりました。 17 7八玉(68) ( 0:00/00:00:00) 18 5六歩(55) ( 0:00/00:00:00) *この手が指せるのが△3二銀型のひとつのメリットですね。 19 3三角成(88) ( 0:00/00:00:00) 20 同 銀(32) ( 0:00/00:00:00) *形よく同銀とできます。 21 5六歩(57) ( 0:00/00:00:00) 22 同 飛(52) ( 0:00/00:00:00) 23 3五歩(36) ( 0:00/00:00:00) 24 同 歩(34) ( 0:00/00:00:00) 25 2四歩(25) ( 0:00/00:00:00) 26 同 歩(23) ( 0:00/00:00:00) 27 2三角打 ( 0:00/00:00:00) 28 5一飛(56) ( 0:00/00:00:00) 29 5五歩打 ( 0:00/00:00:00) *飛車の利きを止めつつ、▲5六角成りの余地を作っています。 30 8二玉(72) ( 0:00/00:00:00) 31 4五角成(23) ( 0:00/00:00:00) 32 7二銀(71) ( 0:00/00:00:00) *先手は馬を作った代償として2歩損しています。 *バランスは取れてるということなのでしょうね。 33 3五馬(45) ( 0:00/00:00:00) 34 3二金(41) ( 0:00/00:00:00) 35 6八銀(79) ( 0:00/00:00:00) 36 9四歩(93) ( 0:00/00:00:00) *▲6八銀に反応した手ともいえます。 *鈴木八段の本で、居飛車側が▲6八銀と壁になったのを見て端歩を突きたいというような考えが書かれていましたね。 37 7七銀(68) ( 0:00/00:00:00) 38 4四銀(33) ( 0:00/00:00:00) 39 2四馬(35) ( 0:00/00:00:00) 40 3三桂(21) ( 0:00/00:00:00) *飛車取りを受けた手ですが、強い手を選びましたね。 *△3三歩は感覚的に打てないとしても、桂とは凄いですね。 * *▲3四歩が見えてますが・・・。 41 3四歩打 ( 0:00/00:00:00) 42 2一飛(51) ( 0:00/00:00:00) *△3三桂からの継続手です。 43 2三歩打 ( 0:00/00:00:00) *▲3三歩成だと、△同金、▲2五馬に△1四角や△3六角で後手が指しやすくなります。 44 3六角打 ( 0:00/00:00:00) 45 4八金(49) ( 0:00/00:00:00) 46 4五桂(33) ( 0:00/00:00:00) *これで取られそうな桂が捌けました。 *上手いものですね。 47 5四歩(55) ( 0:00/00:00:00) *▲5三歩成、△同銀、▲3三歩成のような狙いを秘めています。 48 5六歩打 ( 0:00/00:00:00) 49 5三歩成(54) ( 0:00/00:00:00) 50 5七歩成(56) ( 0:00/00:00:00) 51 同 銀(46) ( 0:00/00:00:00) 52 同 桂成(45) ( 0:00/00:00:00) *振り飛車の左桂と銀の交換になって、振り飛車成功の形に見えます。 *しかし、激指の評価値は先手若干良し・・・。 * 53 同 金(48) ( 0:00/00:00:00) 54 5六歩打 ( 0:00/00:00:00) *久保九段も△5三銀とは取れないのでどんどん攻めますね。 *▲同金なら△4七角成りです。 *また、この手に代えて△3五銀打も有力でした。 55 4六金(57) ( 0:00/00:00:00) *当然の1手。 56 2七歩打 ( 0:00/00:00:00) 57 5八飛(28) ( 0:00/00:00:00) 58 5七銀打 ( 0:00/00:00:00) *この手に対して▲3八飛車には△2三金、▲3六飛(▲1五馬だと△4六銀成)、△2四金で互角。 * *また、▲3六金には△5八銀不成~△3八飛の狙いです。 59 5九飛(58) ( 0:00/00:00:00)+ *深浦九段は▲5九飛を選びました。 *強く▲3六金が激指の第一候補手で有力でした。 *▲3六金以下、△5八銀不成、▲同金、△3八飛、▲5九歩、△3六飛成、▲6二銀ではっきり先手良しだったと思います。(参考図1) * 60 1四角(36) ( 0:00/00:00:00) 61 8八玉(78) ( 0:00/00:00:00) *粘り強い深浦九段らしい一手に見えました。 * *▲5四とが自然で有力に見えますが、それではダメと判断したということですね。 * * * 62 5三銀(44) ( 0:00/00:00:00) *このタイミングで急所のと金を外しました。 *▲3三歩成はもう間に合わないということですね。 63 7八金(69) ( 0:00/00:00:00) *この手に代えて▲3三歩成は、△同金、▲同馬、4六銀成、▲同歩、△5七歩成という順があります。 * *ということで本譜は、遠くから角に睨まれている金を逃げつつ、玉を固める手を選びました。 64 2三金(32) ( 0:00/00:00:00) *形勢は難しいですが、後手が上手く5三のと金を払って▲3三歩成を防げたので後手の久保九段が上手く指してる印象があります。 65 1四馬(24) ( 0:00/00:00:00) 66 同 金(23) ( 0:00/00:00:00) 67 3二角打 ( 0:00/00:00:00) 68 3一飛(21) ( 0:00/00:00:00) 69 4三角成(32) ( 0:00/00:00:00) 70 2六角打 ( 0:00/00:00:00) 71 3九飛(59) ( 0:00/00:00:00) 72 4二歩打 ( 0:00/00:00:00) 73 3六飛(39) ( 0:00/00:00:00) 74 4三歩(42) ( 0:00/00:00:00) 75 2六飛(36) ( 0:00/00:00:00) 76 4四角打 ( 0:00/00:00:00) *攻防の角です。先手からの飛車成りは受かりませんが、▲2二飛成は厳しいのでそれを防ぎました。 77 2三飛成(26) ( 0:00/00:00:00) 78 4六銀(57) ( 0:00/00:00:00) 79 同 歩(47) ( 0:00/00:00:00) 80 5七歩成(56) ( 0:00/00:00:00) *「5三のと金に負けはなし」という格言がありますね。 *形勢は互角でまだまだ難しそうです。 * 81 4五歩(46) ( 0:00/00:00:00) 82 3五角(44) ( 0:00/00:00:00) 83 5四歩打 ( 0:00/00:00:00) 84 6四銀(53) ( 0:00/00:00:00) *△6四にかわすものなのですね。 *△6二銀が玉を堅くして味が良さそうですが、、▲4三龍とされたときに次に▲5三歩成が6二の銀に当たってくるという意味もありそうです。 * * 85 2二龍(23) ( 0:00/00:00:00) 86 5一飛(31) ( 0:00/00:00:00) 87 5三桂打 ( 0:00/00:00:00) 88 同 銀(64) ( 0:00/00:00:00) 89 同 歩成(54) ( 0:00/00:00:00) 90 同 飛(51) ( 0:00/00:00:00) *この局面で後手がはっきり有利になったようです。 *そしてここから深浦九段が私には驚愕の手順の粘りに出ました。 91 6二銀打 ( 0:00/00:00:00) 92 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 93 同 龍(22) ( 0:00/00:00:00) 94 6一金打 ( 0:00/00:00:00) 95 5三龍(62) ( 0:00/00:00:00) 96 同 角(35) ( 0:00/00:00:00) 97 7九金打 ( 0:00/00:00:00) *▲6二銀から金を入手してこの金打ちはなかなか指せない順ですよね。。。 *本局一番印象に残ったところでした。 98 3五角(53) ( 0:00/00:00:00) 99 3九飛打 ( 0:00/00:00:00) *とにかく粘るという手ですね。 *▲2一飛など敵陣に打ちたいところですが、後手の3五の角が攻防に良く利いていてなかなか攻めれないですね。 100 2五金(14) ( 0:00/00:00:00) *遊んでる金を使って味が良すぎますね。 101 5二歩打 ( 0:00/00:00:00) 102 3六歩打 ( 0:00/00:00:00) *先手から▲5一歩成、△同金、▲3五飛、△同金、▲6二角の狙いを防いだ手です。 103 3三歩成(34) ( 0:00/00:00:00) 104 2八飛打 ( 0:00/00:00:00) 105 3四と(33) ( 0:00/00:00:00) 106 4六角(35) ( 0:00/00:00:00) 107 5一歩成(52) ( 0:00/00:00:00) 108 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 109 3三角打 ( 0:00/00:00:00) 110 6一金(51) ( 0:00/00:00:00) 111 5五銀打 ( 0:00/00:00:00) 112 6七と(57) ( 0:00/00:00:00) 113 4六銀(55) ( 0:00/00:00:00) 114 4八飛成(28) ( 0:00/00:00:00) 115 6九飛(39) ( 0:00/00:00:00) 116 5八銀打 ( 0:00/00:00:00) 117 6八飛(69) ( 0:00/00:00:00) *こんな手あるのですね。 118 同 と(67) ( 0:00/00:00:00) 119 同 銀(77) ( 0:00/00:00:00) 120 4六龍(48) ( 0:00/00:00:00) 121 5九歩打 ( 0:00/00:00:00) 122 同 銀(58) ( 0:00/00:00:00) 123 同 銀(68) ( 0:00/00:00:00) 124 4九飛打 ( 0:00/00:00:00) 125 7七角成(33) ( 0:00/00:00:00) 126 6六銀打 ( 0:00/00:00:00) *守りの急所の駒を攻めるのがセオリーですね。 127 6八馬(77) ( 0:00/00:00:00) 128 5七銀成(66) ( 0:00/00:00:00) 129 7七馬(68) ( 0:00/00:00:00) 130 6五桂打 ( 0:00/00:00:00) 131 8六馬(77) ( 0:00/00:00:00) 132 5八歩打 ( 0:00/00:00:00) 133 6八銀(59) ( 0:00/00:00:00) 134 同 成銀(57) ( 0:00/00:00:00) 135 同 金(79) ( 0:00/00:00:00) 136 5九歩成(58) ( 0:00/00:00:00) 137 5二銀打 ( 0:00/00:00:00) 138 同 金(61) ( 0:00/00:00:00) 139 4三と(34) ( 0:00/00:00:00) 140 同 金(52) ( 0:00/00:00:00) 141 4四歩(45) ( 0:00/00:00:00) 142 同 龍(46) ( 0:00/00:00:00) 143 6二銀打 ( 0:00/00:00:00) 144 7一銀打 ( 0:00/00:00:00) 145 5一角打 ( 0:00/00:00:00) 146 6九と(59) ( 0:00/00:00:00) *この手を見て深浦九段投了となりました。 *後手玉に早い寄せがなく、後手から2枚飛車で攻めるのが厳しく攻防共に見込みがなく投了は仕方ない局面です。 * *これで久保九段は順位戦今季初勝利を収めました。 147 投了 ( 0:00/00:00:00) まで146手で後手の勝ち
【参考図1】

△5七銀に対して、
▲3六金、△5八銀不成、▲同金、△3八飛、
▲5九歩、△3六飛成、▲6二銀
と進んだ局面です。
これなら先手はっきり良かったようです。
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